STP分析とは?【図解あり】

マーケティング戦略において「STP分析」もよく耳にする言葉だと思います。

STPとは、以下3つのワードの頭文字を取ったものです。

  • Segmentation(セグメンテーション):市場細分化
  • Targeting(ターゲティング):狙う市場の絞り込み・決定
  • Positioning(ポジショニング):自社の立ち位置の決定

この3つを分析するのでSTP分析といいます。

「STP分析」は、マーケティング戦略を立案する上で、どこを狙ってビジネスをしていくかを明確にする際に使用するフレームワークです。

STPが曖昧だと、「自社は誰のためにビジネスをしているのか?」が定まらず、顧客にも刺さりません。また、従業員などの一緒にビジネスを展開していく仲間との目指すところの齟齬やブレが生じるため、ビジネスがうまく進まなくなってしまいます。

うまくSTP分析をして、狙いのあるビジネスづくりを実現していきましょう。

では順番に解説していきます。

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STPの解説と使い方

Segmentation(セグメンテーション):市場細分化

市場をセグメントする(分ける)ことです。

たとえカテゴリーが同じものでも、趣味嗜好やライフステージが異なると顧客の好みは人それぞれです。特に価値観が多様化してきた現代においては顕著になってきています。

例えば「住宅」にしてもそうです。ほぼ全ての人が「どこかに住んでいる」と思います。その住むスタイルは様々あり、それぞれの人が選択しています。賃貸・購入といった資産の違いもありますし、マンション・一戸建てなどのハードも違います。同じ一戸建ての中でも、ナチュラルやモダン、シンプル、配色、素材など、さまざまなデザインやスタイルがあります。それを、自分の予算の中で選択して住んでいます。

セグメンテーションは、自社の製品・サービスのカテゴリー(例えば住宅)の市場を分類化します。

分類の仕方はさまざまですが、私が実際に建築会社のコンサルをした際に使用した資料をご紹介します。(一部加工済み)

STP セグメンテーション例

わかりやすく、2軸でマトリクスを作りました。ヨコ軸は「年齢・世帯構成・ライフステージ」で、タテ軸は「心理的・価値観」としています。

何も書いてないじゃないかと思われるかもしれませんが、まずは「分けるだけ」がセグメンテーションです。

分け方として、良く言われるのが以下の4つです。

  • デモグラフィック(人口統計的変数)
  • ジオグラフィック(地理的変数)
  • サイコグラフィック(心理的変数)
  • ビヘイビアル(行動変数)

この案件例の場合は「住宅の市場」でしたが、「年齢」だけで区切りきれません。同じ30台でも独身か家族ど同居しているかなどで価値観は異なるため、ライフステージの面でも分類をしています。

こんな市場があるよね、というのが分かるように細かく分類していくのが「セグメンテーション」です。

Targeting(ターゲティング):狙う市場の絞り込み・決定

次に、ターゲティングです。セグメンテーションで分類した市場の中から、狙う市場を絞り込み、決定していきます。

なぜ狙う市場を絞り込むかというと、広くを狙う戦略はターゲットの数は広がりますが、以下のデメリットがあります。

  • 顧客に刺さらない(八方美人的)
  • 従業員がブレる(誰に営業していいか、どんな製品を作ればいいか分からない)
  • 広告もつくりにくい(誰に向けたメッセージかが決められない)
  • 資金、人材が多く必要(いろんな層に向けると製品開発にも広告にも無駄なお金が生じる)

など、さまざまなデメリットが考えられるため、オススメしません。

ちなみに先ほどの案件では、以下のようなターゲティングをしました。

STP ターゲティング例

市場にはさまざまな競合が存在します。ちなみに大手企業は資金力や体制的に幅広い層を狙うことがありますが、ターゲットによってブランド名を分け、製品・サービスを提供していることがほとんどです。

この場合は、「子どもが独立した、すでに持ち家を持っている健康志向の60代以上夫婦」をターゲット層としました。

割愛しますがもちろんジオグラフィック(地理的変数)面などでもセグメントしており、この地域ではその競合が少ないかつ市場規模が見込めるという側面から選択しています。

ここまでくると、「住宅」の中でもどんなものを提供していくのか、なんとなくイメージができてくるのではないでしょうか?

クマはじ先生
クマはじ先生

ただ、セグメントをしてもターゲティングがうまくいかないこともあリマス。

というのも、ターゲティングを考えている間にセグメントが見えてくることもあるからです。

セグメント→ターゲティングという流れは一方通行ではなく、行ったり来たりして考えていけばOKです。

Positioning(ポジショニング):自社の立ち位置の決定

そしてポジショニングです。これは簡単にいうと、差別化をすることです。

ターゲットを絞り込んでも、競合など他の製品・サービスは存在するものです。その中で、自社を選んでもらうために、他社とはどんな違うイメージを持ってもらうか、を考えるのがポジショニングです。

どういうイメージを持ってもらうか、「ポジショニングマップ」を作成して定めてもよいでしょう。

ポジショニングマップとは、自社の製品・サービスのポジションを視覚的にわかりやすくした図です。タテ軸とヨコ軸で項目を設定し、他社とは異なるポジションを探し、設定します。

STP ポジショニング(ポジショニングマップ例)

この案件では上記以外にもさまざまなポジショニングマップをつくりましたが、ブランド力の高い(知名度の高い)大手に勝るために、デザイン性・機能性・納期・品質&アフターサービスを分かりやすく優位になるような戦略を取りました。

STPのあとは、4Pへ

ここまでくると、どんな製品・サービスを作っていけばよいかの方向性が明確になってきます。

そうしたら4Pの設計をして、製品・サービス、価格、提供方法、広告方法を具体的につくりあげていきます。

4Pについてはこちらの記事を参考にしてください。

STPは従業員と一緒に取り組むことがオススメ

私が戦略コンサルをするときは、経営者のみならず、従業員の方にもチームに混ざってもらって戦略立てることが多いです。

その理由としては、トップダウンのみのアイデアの限界もあることや、現場の意見が貴重であることです。そして、勝手に経営者が決めたことは腑に落ちなくてモチベーションが上がらないことがあることなどが挙げられます。経営者が考えた根拠のない直感のみでの動きでモチベーションが上がらないという現場の声を、私も数多く聞いてきました。

環境変化に強い持続可能な会社づくりを

もちろんその戦略立案チームの人選も大切ですが、環境変化に強い持続可能な会社づくりには、経営目線で戦略を考えられる力を従業員の方にも身につけていただくことが重要です。

ぜひマーケティングの力を身につけて、強い企業作りを目指してください。

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